public
共用施設
素材やデザインに漂う気質はニッポンを思わせ、
居住者の感性を心地よく刺激する共用空間が
出迎え、もてなします。
以前から、そこに存在していたように
この地にて歳月を重ねてきた桜の古木を眺めつつ、敷地の奥へと車を進める。 緩やかな弧を描くアプローチ。
その先では、クラシカルな趣きを感じさせる車寄せのあるエントランスが迎えてくれます。
大きく張り出した庇と、それを支える列柱は、古き良き時代の洋館を思わせる設えとなっています。
その重厚感に見合う、大きな車回しの植え込みでは、常緑の高木が優しい葉陰をつくりだす時代を超えた、直線と曲線の調和。
緻密に計算され、厳格につくりこまれた、さりげなさ。 この空間に存在する、凛とした空気は訪れるすべての人に上質な安堵感をもたらしています。
静けさをとおして、語りかける
メインエントランスを通り抜け、広さと、高さが贅沢に使われたメインエントランスホールへ。
導かれた人を包むのは、清澄なる空気。穏やかな光。佇む足元では黒く艶やかな瓦タイルの床が、
高い天井から注ぐ間接照明を受けとめ、ほのかな輝きを放ちます。
2層からなる吹抜けの壁面は、下部にはパンメタルが用いられ、凛としてモダンな空気感が演出されています。
上部にはあたたかみのあるクロス壁が張り巡らされています。
さらに、アルミやサビ鉄、錫など、硬質ななかにもぬくもりを感じさせる、アートウォールに魅了されます。
振り返れば、壁一面のガラス窓越しに庭園が広がり、季節ごとに異なる表情を愉しむことができます。
日々に、ささやかな歓びを
プライベートライフに添えるべき、ちょっとした秘密や遊び心。自分だけのこだわり、そして日常の中の非日常。
ここは、そんなひとときを楽しむための大人たちの私的な空間。
メインエントランスホールの内側にある螺旋階段の下に隠された、プライベートラウンジ。
一角には、住まう方のためのワインセラーがあり、隣人との談笑や、思索に耽るための調度が設えられています。
地下でありながら、窓の外は光ゆらめく水の庭園。その眺めに、時を忘れる贅沢が堪能できます。